9月27日(木曜日)配信の「YAHOO!ニュース」の特集記事で、大規模災害時の避難行動を妨げる「正常性バイアス」の恐ろしさを紹介していました。

「正常性バイアス」とは、何らかの異常事態が起きたときに「これは正常の範囲内だ」と思い込んで平静を保とうとする心の働きを指す言葉です。人間にとって必要な心の働きで誰でも持っているもので、その理由は日々直面する様々な出来事の全てに心を反応させていると神経が持たなくなってしまうからだということです。

しかし、災害時に危機が迫っているにも関わらず「正常の範囲」と判断し、避難が遅れることがあると記事は指摘しています。
平成30年7月豪雨で多くの方が犠牲になった広島県では、自治体の避難勧告や避難指示による避難対象者が全体で187万人いたにもかかわらず、実際に避難した方は1万7千人、対象者の0.9パーセントに過ぎなかったそうです。
また、大規模な浸水被害に見舞われた岡山県倉敷市(くらしきし)真備町(まびちょう)でも、防災無線による避難指示が聞こえていたにもかかわらず「そこまでする必要はないだろう」と思って家にとどまり、避難が遅れた住民が少なくなかったとのことです。

記事では、この背景として「正常性バイアス」の影響を指摘しています。そして、災害時に的確に避難するためには、「人間には『正常性バイアス』という心理的傾向があることを知り、自分にもそれがあるのだと意識することが必要」と説明しています。
避難勧告や避難指示は空振りに終わることも少なくありません。仮にそうなった場合でも、「本当に避難が必要な時のために訓練ができた」と考えることが大切だということです。

今年は全国各地で大規模な自然災害が多発しています。埼玉県は比較的災害の少ない県ではありますが、油断は禁物です。避難勧告や避難指示が出たときには、「正常性バイアス」にとらわれず速やかに避難していただくようお願いします。