埼玉県では、県内の産業振興と雇用創出、税収確保を目的として、平成17年1月から企業誘致に積極的に取り組んでいます。
今年9月末までの13年9か月の間で、企業立地件数の累計が1,000件を突破しました。この節目の1,000件目の立地となった企業は、株式会社関水(せきすい)金属です。
関水金属は鉄道模型車両の製造・販売を行っている企業で昭和40年に国産初のNゲージ鉄道模型車両を発売するなど日本におけるNゲージのパイオニアです。現在は「KATO」ブランドで鉄道模型を販売しており、鉄道模型業界では知らない者はいないと言われている超有名企業です。現在も鶴ケ島市と坂戸市に工場があり、事業拡大により鶴ヶ島市に新しい工場を建設することになりました。
埼玉県内は6つの新幹線が走り、さいたま市には鉄道博物館もある「鉄道大県」でありますが、実は「鉄道模型大県」でもあった訳です。
さて、節目の1,000件突破に伴い、企業立地の埼玉県経済への貢献度を計るため、経済波及効果を推計しました。
土地の取得から日が浅く、まだ工場などが稼働していない企業もあるため、あくまでも工場や倉庫が全て稼働した場合の想定になりますが、建設時の経済波及効果が1兆9,283億円、1年間の生産活動による経済波及効果が1兆3,418億円となりました。ともに推計値ではありますが、大変大きな結果が出ました。
埼玉県には新幹線に加えて6本の高速道路が走り、東日本随一の交通の要衝です。また日本の人口の3分の1を占める首都圏という巨大マーケットの中央に位置するなど立地環境に恵まれています。
埼玉県のポテンシャルを考えれば、1,000件突破は単なる通過点に過ぎません。今後もこの恵まれた環境を生かして企業誘致に積極的に取り組んでいきます。