2月5日(月曜日)に渋沢栄一賞並びに渋沢栄一ビジネス大賞の表彰式がありました。今年の渋沢栄一ビジネス大賞のテクノロジー部門の特別賞は、バイオ技術を使って六価クロムを浄化する製品を開発した、川越市に本社を置く初野建材工業株式会社が受賞されました。
この式典で、同社の初野 直樹(はつの なおき)社長から「昨年11月の九州場所から本場所の土俵用として埼玉県産の『荒木田土(あらきだつち)』を納品している」という話をお聞きしました。
荒木田土は、土の品質の良さが評価され、両国国技館以外の本場所でも使われることとなりました。同社はこれまでも、地方巡業などでは荒木田土を納めていたそうです。これが縁になって、以前は別の業者が納品していた両国国技館以外の本場所の荒木田土も同社が運ぶこととなったそうです。
彩の国だより2017年7月号の知事コラムで、いろいろな土があるけれども、両国国技館の土俵の土には埼玉県産の荒木田土が使われており、埼玉県の隠れた宝物であるという話をさせていただきました。これまでの私の知事コラムの中でも反響が大きかった話題でした。
また、2017年5月29日の知事ブログで、土俵を鏡のような面に仕上げることができ、取組が15日間続いても崩れたりくぼんだりすることがないということで、どうやら埼玉県産の荒木田土が土俵の土として最も適しているという話をさせていただきました。
両国国技館の土俵に埼玉県産の荒木田土が使われていることは知っておりましたが、昨年の九州場所から両国国技館以外の本場所でも使われるようになったとは初耳でした。
なお、昨年、夏の甲子園で優勝した花咲徳栄高校のグラウンドの土も、この初野建材工業株式会社が納めているそうです。
思わぬところで渋沢栄一ビジネス大賞受賞企業の底力を見た思いです。