2022/6/11埼玉新聞掲載
22埼玉参院選 主要政党に聞く【3】
(答え)上田清司選対本部 醍醐清 委員長
知名度と人脈が強み
―何を訴えるのか。
「埼玉県知事を16年間務め、県政を変革してきた実績を元に国政の改革も訴える。大きな組織に所属していないからこその強みもある。知事時代を知る中高年層からの指示は根強い。2年以上に及ぶコロナ禍が選挙の情勢や戦い方を変え、動きが読めない。駅など街頭での幅広い層へのアピールに加え、インターネットを通じて若い層に対しても訴えていく」
―候補予定者の中で74歳と年齢が高いが。
「成人年齢が20歳から18歳に引き下げられた。投票に行く若者にとって、年齢が高く無所属の上田氏に何を求めるか考える必要がある」
―選挙戦をどのように分析しているか。
「埼玉選挙区は混戦だが、上田氏は政党に所属せず組織戦ができない。全く安心感はない。知名度の高さを生かし票をどう伸ばすかが課題だと考えている。これまで私が(上田氏)関わった衆院選、知事選、前回の参院候補の中で今回が一番大変だ。上田氏自ら知事時代からの支持者を回り、各地域で支持を固めている。もっと早く掘り起こしの起点をつくりたかったが、コロナ禍でできなかった。逆に毎日駅などで市民にあいさつし、本人は初心に帰った部分もあるようだ。候補者の中では年齢は高いが、体力、気力は半端ではない。選挙への意気込みも非常に強いと感じている」
―無所属で臨むことについて。
「有権者は投票所で候補者の一覧の中で上田氏を知っていても、支持政党の候補に入れるかもしれない。世論調査などでの政党支持率には無所属の上田氏に対する支持率は反映されず、票読みはできない。国民民主党と連合埼玉からの推薦が得られたのはプラス要因で心強い。核ができない地域では連合埼玉に頼らざるを得ないだろう」
―活動の中心となるのは。
「これまで知事選で核だった県内市町村の首長は知事引退から3年で多く入れ替わっている。頼みは商工会議所など知事時代に関りがあった団体で、いかに引き寄せられるかが重要だ。基本的には昔からの講演会が本部となり、各地域の組織連絡を密にしながら活動をしていく。長年一緒に活動してきたので高齢化してきたが、それは他の陣営も同じ。個人的なつながりの延長戦という関係は強みでもある」