5月10日(金曜日)のブログでお知らせしたとおり、5月12日(日曜日)から15日(水曜日)までロシアを訪問し、モスクワで開催される日ロ知事会議に参加してまいりました。日ロ知事会議は9年ぶりの開催です。実は、ロシアには日本の全国知事会にあたる組織がありません。このため、今回の会議はロシアのマトヴィエンコ上院議長からの招待という形で開催されました。ちなみに、マトヴィエンコ上院議長のロシアにおける序列は、プーチン大統領、メドベージェフ首相に次ぐ第3位です。

マトヴィエンコ上院議長からの招待には、プーチン大統領と安倍総理との首脳外交の影響などがありました。国レベルだけではなく地方レベルでもしっかりとした交流を進めるべきという認識の下で、プーチン大統領からもメッセージが届きました。また、日本側も安倍総理や世耕 弘成(せこう ひろしげ)経済産業大臣兼ロシア経済分野協力担当大臣から、会議についての後押しを受けています。

そうした呼びかけの中で、日本側は私をはじめ8人の道県知事が出席し、ロシア側は22人の州知事や共和国の首相などが出席しました。連邦国家のロシアには80を超える州や共和国などがありますので、出席した参加州等の割合からすると、ことさらロシア側の参加者が多いわけではない、と私たちは日本側の数の少なさを若干開き直っていたところです。

基本的に、ロシア各州の知事や共和国の首相などは競争意識をもって産業を振興させたいという強い思いがあり、私たちとビジネス関係を結ぶことへの関心の高さがうかがえました。既にロシア極東地域では北海道、富山県、鳥取県などとの交流が盛んで、ビジネスにおいてもそれ相応の実績があります。極東地域の他の州知事や共和国首相の皆さんたちにとっても日本は一種の憧れの国であり、先進国としての評価も高く、なおかつ、日本との交流を強く望んでいることが今回の会議や個別会談を通じてよく分かりました。

モスクワ市長の計らいで市内の公共施設なども見学しましたが、首都モスクワに関しては東京と同様に鉄道・地下鉄網が発達し、とりわけ環状線の充実ぶりが目を引きました。

今後、ロシアと日本との交流については「中小企業の振興」や「産業・インフラの誘致」、「文化・青少年交流」など様々なテーマがありますので、これを契機に改めて日露間の交流を進めたいと思います。