東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて、大会を盛り上げてくれるすばらしい取組がありましたので御紹介します。
さいたま市在住の本多 英男(ほんだ ひでお)さんが『東京オリンピック・パラリンピック六ヶ国語用語辞典』を出版されたことが、昨年12月14日(木曜日)の読売新聞に掲載されていました。
この辞典は、スポーツ用語約1万2千語を日本語、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スペイン語の計6か国語で表記し、カタカナで読み仮名を付けたものです。
元体育教師の本多さんは、都内の高校でバレーボールの指導をしていた当時から、指導方法を学ぶためにロシア語を独学で習得するなど語学に関心があったそうです。辞典作りを思い立ったのは、1998年の長野冬季オリンピックがきっかけで、冬季オリンピックの用語辞典を完成させました。その後、2002年FIFAワールドカップ日韓大会に合わせサッカーの用語辞典も出版されています。
そしてついに平成27年、今回の旧版に当たる『夏季オリンピック六ヶ国語辞典』を約20年かけて完成させました。その際「これで終わり」と所有していた500冊以上、1トン近い専門書や辞典などを処分したそうです。
しかし、その後、東京オリンピックで新競技が追加され、さらにパラリンピックへの注目が高まったことから、「最後までやりきりたい」と改訂を決意し、オリンピックの追加競技とパラリンピック競技を加えて今回の出版に至りました。
昨年6月に完成した本辞典は、全6巻、2,300ページにも上ります。旧版の作成中には入院生活もあったそうです。大変な苦労を乗り越えて完成に結びつけました。成し遂げることができたのは、本多さんの強い熱意と高い使命感によるものでしょう。正に心血を注いで作成された辞典です。
本多さんは、この辞典を関係者やボランティアの方々に役立ててほしいと話されており、インターネットで注文できるそうです。
東京2020オリンピック・パラリンピックは、「日本の」オリンピック・パラリンピックです。一人一人が自分にできる方法で大会に関わることが、大きな成功につながります。埼玉県からも、みんなで大会を盛り上げていきたいと思います。