8月19日(金曜日)付け毎日新聞(夕刊)のコラム「憂楽帳(ゆうらくちょう)」に面白い記事がありました。4年後の東京オリンピック・パラリンピックの金銀銅のメダルを使用済みの携帯電話から材料を集めて作るという提案です。選手が胸にしている金や銀のメダルの一部に自分の古い携帯電話のほんの一部でも入っている可能性があると思うと、それだけで何やらうれしい気分になると思います。国民の参加意識ももっと高まるに違いありません。

環境に配慮した材料を研究する「一般社団法人エコマテリアル・フォーラム」は、廃電子機器などのいわゆる「都市鉱山」で回収される金属を使うよう求めるため、大会組織委員会に提出する署名をウェブサイトで集めているそうです。目標は32万人だそうです。携帯電話32万台で金の推定必要量9.6kgが得られるそうです。なるほど。オリンピック憲章ではメダルの材料やその由来に決まりはなく、リオデジャネイロ大会でもリサイクル金属が使われているそうです。ただ全てではないようです。フォーラムの会長である原田幸明(はらだ こうめい)さんは「東京では100%再利用で」と提案されています。

資源回収に熱心な自治体も同じ働き掛けをし、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が今月発表した「持続可能性に配慮した運営計画 第1版(案)」には「都市鉱山」を利用したメダルの製作が盛り込まれたそうです。原田さんは「環境重視をうたうなら、是非取り組んでいただきたい」と言っておられます。もし、これが実現すれば日本のリサイクル技術の高さを世界に発信できますね。大賛成です。