リオオリンピックの閉会式が終わり、日本中が沸き立った興奮も徐々に冷めてくるものと思われます。しかし、そのまま冷めてもらっては困るのです。もう一つのオリンピック、リオ2016パラリンピック競技大会が9月7日(水曜日)から9月18日(日曜日)まで開催されるからです。
日本からは132名の選手が出場し、埼玉県からもアーチェリーの平澤奈古(ひらさわ なこ)さんをはじめ、各競技に出場します。しかも、日本選手団の副団長は宮代町にお住いの中森邦男(なかもり くにお)さんです。

8月24日(水曜日)、中森副団長と主なメンバーの皆さんに県庁にお越しいただきました。選手の皆さんはなかなかの強豪ぞろいです。
アーチェリーの平澤奈古さんはアテネパラリンピックで銅メダルを獲得しておられます。今回も有望です。
陸上競技に出場する髙桑早生(たかくわ さき)さんは、ロンドンパラリンピックでは100mと200mで7位入賞です。2015年のドーハIPC(International Paralympic Committee)陸上競技世界選手権では走り幅跳びで銅メダルを獲得しておられます。大変な実力の持ち主です。
岸光太郎(きし こうたろう)さんはロンドンパラリンピックで4位となったウィルチェアーラグビーの日本チームの主力メンバーで大変期待されています。
車いすテニスの堂森佳南子(どうもり かなこ)さんも北京、ロンドンのパラリンピックに出場され、特に韓国インチョン2014アジアパラ競技大会ではシングルスが4位、ダブルスで銀メダルを獲得しておられます。
ボートの駒崎茂(こまざき しげる)さんもインチョン2014アジアパラ競技大会で2人乗り(ダブルスカル)で銀メダルを獲得しておられます。
様々な障害を克服して、それぞれの競技の分野で第一人者になった皆さんですので、大変さわやかな雰囲気を漂わせておられました。

障害を克服した皆さんの活躍は、単に障害者の方々に勇気と感動を与えるだけではなく、社会の中で様々な困難に苦しんでいる人たち、新しいことに挑戦する人たちにとっても、勇気と感動を与えるものだと思います。
体操競技の内村航平(うちむら こうへい)さんの驚異的な競技力が、想像を絶するような練習の積み重ねの中から生まれているように、それぞれの見えないところでの努力が大きく花を開くのがスポーツの世界でもあります。単に能力、あるいは先天的なものに恵まれているだけではなく、最後は人知れぬ努力の結晶なのです。
リオパラリンピックでも様々な物語を私たちに見せていただけることと期待しています。私たちも、“もう一つのオリンピック”をしっかりと応援しましょう。