今日、駅などにあるエスカレーターは急ぐ人のために東京では右側、大阪では左側を空ける習慣が定着しています。私も急いでいる時に、「急ぐ人のための右側」に立っている人がいると、「ああ困ったなあ」と思ったりしていました。ところが、実はこの「片側空け」はルール違反という記事が8月13日の読売新聞の夕刊に出ていました。
記事によると、昇降機メーカーでつくる一般社団法人日本エレベーター協会では、事故防止のために「歩かない」「片側を空けない」ことを求めているそうです。意外と知られていませんが、エスカレーターは立ち止まって手すりにつかまるのが正しい乗り方であって、歩かないことを前提に作られているそうです。このため、片側を空けて乗るのは正しい乗り方ではないとのことです。
消費者庁によれば2011年から2013年の3年間で東京都内だけで計3,865人がエスカレーターの事故で緊急搬送され、その大半がエスカレーター上で歩いて移動したことに起因する転倒や転落による怪我だったそうです。移動には便利ですが、一歩間違えれば大事故につながりかねないエスカレーターです。
なるほど、世の中に定着していると何となくそれが当たり前だと思ってしまいますが、実は根拠のない誤解だったということはままあります。常識を疑ってみることも大事なんですね。
これまでエスカレーターの片側空けは常識と思われたのですが、実は常識ではなく、危険を伴う乗り方だった訳です。うーん、知りませんでした。これからは私もルールを守るようにします。