6月16日(木曜日)から利根川水系で10パーセントの取水制限が始まりました。6月の段階での取水制限は29年ぶりです。利根川水系の取水制限としては3年ぶりです。昨年から今年にかけて雪の量が少なかったこと、そして5月に雨が少なかったことなどが影響し、利根川上流の8つのダムの貯水量が大幅に減っています。

利根川上流の8つのダムの容量は、最大で4億6,000万立方メートル程度ありますが、現在の貯水量は1億7,000万立方メートル程度と半分以下になっています。荒川水系は現在のところ問題になっていませんが、圧倒的に水量の多い利根川水系のダムの貯水量が低下すると、利用地域である東京、埼玉、千葉、群馬、茨城、栃木は取水制限ということになります。

県民の皆様にも節水の御協力をお願いしなければなりません。歯磨きなどで水を流しっ放しにしない、あるいはお風呂の残り湯を有効に活用するなど、できる範囲での御協力をお願いいたします。今後、貯水量が1億5,000万立方メートル以下になると20パーセントの取水制限になる可能性もゼロではありません。

また、河川からの取水には水利権という権利が必要です。八ッ場(やんば)ダムが完成するまでは、埼玉県の水利権の3割が暫定水利権ということになっております。暫定水利権とは、水量が十分にある時にだけ利用できる権利です。したがいまして、暫定水利権の割合の高い本県は他の都県よりも厳しい取水制限をしなければならないこともあるかもしれません。

お天気次第のところがありますので、悩ましい限りです。雨が降らない方が気持ちは良いのですが、これから夏にかけては雨が降ってくれないと困ります。なかなかつらいところですが、県民の皆様も、当面、この取水制限に御協力をお願いします。