7月2日(火曜日)、ハイメ・バルベリス駐日エクアドル共和国大使が県庁にお越しになり、本県とエクアドルの交流について意見交換をしました。

ところで、皆さんはエクアドル共和国を御存じでしょうか。
スペイン語で「赤道」という国名のとおりエクアドルは南米の赤道直下にあり、アマゾンのジャングル地帯、アンデスの山岳地、ダーウィンの進化論で有名なガラパゴス諸島など、変化に富んだ自然に恵まれています。
また、様々な民族により受け継がれた歴史的に貴重な遺産が数多くある、魅力あふれる国です。

日本とエクアドルは太平洋を挟んでその距離は約15,000キロメートルもあるため、はるか遠く離れた国のように思われますが、実は本県には、エクアドルに関わりの深い方がいらっしゃいます。平成27年にノーベル医学生理学賞を受賞された北里大学特別栄誉教授の大村 智(おおむら さとし)博士です。
博士は、北本市にある北里大学メディカルセンターの開設に尽力されるなど本県とゆかりが深いことから、平成28年に県民栄誉賞を贈呈させていただきました。

博士は、ブヨによって媒介され失明に至ることもある寄生虫感染症「オンコルセカ症」の特効薬である「イベルメクチン」を開発しました。
オンコルセカ症はアフリカや中南米などの熱帯地域で感染リスクが高いとされていましたが、イベルメクチンの集団投与によって、エクアドルでは2014年に撲滅されました。

また、エクアドルの子供たちのための奨学生プログラムや教育施設の建設・修繕などに取り組んでいる「エクアドルの子どものための友人の会(SANE)」というNPO法人が飯能市にあります。
その活動はエクアドル政府から高く評価され、同国で活動するNGOとして日本で唯一の政府登録を受けています。本県では、その30年にわたる活動をたたえ、昨年度埼玉グローバル賞を贈呈させていただきました。

本県ゆかりの方や団体が遠く離れた世界の人々のために活動をされていることに驚きます。いいつながりを少しでも増やしたいですね。