4月22日(金曜日)に「県庁スマート水素ステーション」の開所式がありました。併せてホンダの最新の燃料電池自動車「クラリティ・フューエルセル」が公用車として納車されました。

 埼玉県では水素エネルギー社会の到来に向けて、平成23年度から日本初のソーラー水素ステーションの設置や燃料電池自動車「FCXクラリティ」の走行試験などに、ホンダ、岩谷産業と協力し、環境省の委託事業として取り組んできました。この取組の一環で、今回、従前の水素ステーションよりはるかにコンパクトな「スマート水素ステーション」が県庁の敷地内に設置されました。
 このステーションは、ソーラーパネルで発電した電気で水道水を電気分解して水素を作り出し、その水素を燃料電池車に供給するという仕組みです。正に水素の製造段階から車の走行時までCO2を全く排出しない究極のクリーンエネルギー体系を実現したわけです。
 「クラリティ・フューエルセル」の価格は現在766万円ですが、国、県などで308万円の補助がありますので、県民の皆様は458万円という価格で購入することができます。もっとも生産台数がまだ少ないので簡単に手に入らないという悩みがありますが、それも時間の問題でしょう。
 とにかく、地球温暖化の原因であるCO2を全く出さない技術です。これまでの本県で行ってきた実証試験をベースにした正に埼玉生まれ、埼玉育ちの画期的な技術で作られたのが「スマート水素ステーション」であり、そしてまた、「FCXクラリティ」の後継車、「クラリティ・フューエルセル」でもあるわけです。
 現在、埼玉県内にある水素ステーションは8か所ですが、2020年までに17か所に増やすのが目標です。これだけあれば、県内ほぼどこからでも15分走れば水素ステーションに行けるようになります。

 本県の水素エネルギー活用の取組は燃料電池自動車だけではありません。オフィスビルに燃料電池を設置するための補助や下水汚泥から水素を製造する実証実験なども既に開始しています。身近な所に最先端の「スマート水素ステーション」があり、そして燃料電池自動車がどんどん走っていく、それをリードしているのが埼玉県だということを多くの県民の皆様に知っていただきたいと思います。私も県内のイベントには、この「クラリティ・フューエルセル」に乗ってお訪ねしたいと思っています。