12月18日(金曜日)、元県議会副議長の逢澤義朗(あいざわ よしろう)さんが、人生相談や講演などで全国各地を回っておられる白川好光(しらかわ よしみつ)さんを伴って県庁にお越しになりました。

白川さんは秋田県の出身の方で、実の両親は分からず、養母4人、養父3人の7人の養父母の慈愛を受けて育ったそうです。脊椎カリエスを患い小中学校時代はいじめられたとおっしゃっていました。中学校を卒業して大工修行に入り、20歳で上京。24歳の時、御自身の工務店を立ち上げ独立。11年前に社長職を退き、会長職となった後は、波瀾万丈をくぐり抜けた自らの経験をもとに著作活動にも取り組んでおられます。また、白川さんは69歳で定時制高校に入学し、現在は高校2年生、学習意欲もまだまだ盛んな大変な努力家であり、とてもすばらしい人生哲学をお持ちの方でありました。

今回、6冊目の著作である「生きる力 知恵の力」というタイトルの人生訓をまとめた本をいただきましたので、幾つかコラムを読んでみました。「人生の分岐点」というタイトルのコラムでは、「長い人生の間には、どこかでやむを得ず人生行路を変えることがある。自分の意思で積極的に変えることもあるだろうが、その時々の判断と迷いのなかで泣く泣く変えることもある。」というようなお話から、御自身の考え方についてお話をしておられます。どちらの道を選ぶにしても「人生の分かれ目の分岐点は、本人が決めて納得することが良しとすべし。」という結論だそうです。

あるいは「考え方と習慣の改め」というコラムもなかなか良いお話であります。「人間は、生まれてきた環境とそこで培われた性格によって、人間性が出来上がる。満足、不満足は、その時々の心の表現となって現れる。不幸続きの人は、自分自身に腹を立て、人生に不満をもち、逃げの姿勢で、苦情たらたらである。幸福のときは、人生に苦しみや悩みを探してみても出てこない。性格の違いもあるだろう。神経のこまやかな人間もいれば、ふてぶてしい無神経な人間もいる。人間の心を簡単に直すことはできない。しかし、もし自分の欠点や短所に気がつき、素直に直すことができたら、人生はすっかり変わっていくだろう。」こんな話をしておられます。「思考をプラスに変えることで未来も変わること、自分自身で改めることがポイントのような気がする。」とのお話であります。

以上のように、長い人生のなかで培ってこられた人生訓を、極めて短いコラムの中にしっかりと凝縮して表現されておられます。どうしてどうして、大変な知恵者であり、学識であります。どのようにしてこうした人生学を学ばれたのか、是非教えていただきたいところですが、間違いなくすばらしい人物だということは、こうしたコラムを読んだだけでも分かります。また、本の中のちょっとした言葉の端々の中にもこの白川さんの前向きな考え方や生き方が見えます。

最後に白川さんの言葉を幾つか紹介し、今年のブログを締めくくろうと思います。「動けるだけでも幸せと思え。笑えるだけでも幸せと思え。生きているだけでも幸せと思え。行動にチャンスあり、不動にチャンスなし。」正に生きる力、知恵の力ですね。

県民の皆様にとって来年が良い1年となりますようにお祈り申し上げます。