一昨日、県警本部の総務部長さんと話す機会がありました。その場で話題になったのがスマホと音楽です。「ん、なんだ?」と思われるかもしれませんが、要するに、夜道などで音楽を聴きながらスマホを操作して歩いている人、特に女性などは犯罪者にとってみれば格好の標的という話でした。

例えば、背後からいきなり抱きつかれるとか、あるいはバッグをひったくられるなどの被害に遭った人の中には、イヤホンをしていて近くの音が聞こえなかったとか、後方から迫ってくる靴音が聞こえなかったとか、スマホの画面を見入っていたため犯罪者の気配を感じ取れなかったなどと証言する人が大勢いらっしゃるそうです。
また、県警が行った県民意識調査によれば、街頭犯罪に遭わないために「スマホ操作やイヤホン使用をしながらの通行はしない」と答えた人は3人に1人にとどまるとのことです。

夜道に限らず、昼間も含めて人通りの少ないところでは、できるだけ女性は一人歩きをしない、やむを得ず一人歩きをする場合は、イヤホンで音楽を聴きながら歩いたり、スマホをいじったりしては絶対にいけないことだと改めて思ったところです。

ちなみに私が知事に就任した翌年の平成16年当時、ひったくり認知件数は年間4,289件であったわけですが、平成26年には608件まで減っております。85.8%の減少ですからこれは凄いことです。これは正に日本一の質と量を誇る本県の「わがまち防犯隊」、いわゆる民間の防犯ボランティアの活躍がその一因にあるのかもしれません。そして、何よりも県警の皆さんの日々の努力によるところが大きいのかと思います。
いずれにしても、ひったくりなどの街頭犯罪は、本人のちょっとした注意で防げる部分も多いということでありますので、気を付けてしっかりと対応していきましょう。