内閣府が今年3月、「ひきこもり」の状態にある40歳から64歳が全国で推計約61万人に上るという調査結果を発表しました。その衝撃的な数字は、新聞各社でも取り上げられるなど話題になりました。
調査時期が異なるため一概に比較できませんが、15歳から39歳のいわゆる若年層のひきこもりが推計約54万人ですので、それを上回っているというのです。そして、若年層と中高年層を合わせたひきこもりは推計100万人を超え実に120人に1人以上の割合となります。

ひきこもりの定義は一概に決まっていませんが、内閣府では、家からほとんど出ない状態や趣味に関する事以外に外出しない状態などが6か月以上続いていることとしています。
ひきこもりになったきっかけは、「退職した」が第1位になっています。第2位は「人間関係がうまくいかなかった」で、「病気のため」、「職場になじめなかった」、「就職活動がうまくいかなかった」が続いています。

中高年層のひきこもりは特に深刻で、それを象徴するのがいわゆる「8050(はちまるごーまる)問題」です。これは、50歳代でひきこもりの子と80歳代の親が社会的に孤立し、周りからの支援を受けられず共倒れに至ってしまう状態を表しています。ひきこもりについて悩んでいることを周囲に相談できないことが、さらに事態の深刻化・長期化を招いているようです。

埼玉県では、ひきこもり相談サポートセンター(電話:048-971-5613)を設置しています。また、県内の保健所などでもひきこもり支援に関する相談を受け付けています。

ひきこもりについて悩まれている方やその御家族の方は、迷わず一度相談していただきたいと思います。解決の糸口を見つけられるかもしれません。

埼玉県のひきこもり支援に関する相談窓口