「ちちぶでぶちち」。何のことかと言いますと、西武鉄道によって製作された秩父地方の各名所を舞台にしたアニメのことです。昨年3月30日(金曜日)からインターネット上で無料公開されています。
このアニメが「第3回アニものづくりアワードインターナショナル部門」で、銀賞を受賞したとの記事が6月9日(日曜日)の朝日新聞に掲載されていましたので御紹介します。
この賞は、アニメと企業とがコラボ(協働)して製作した優れた商品や広告などを表彰するもので、秩父の魅力を広く海外に宣伝した手法が先進的であると評価されたそうです。
「ちちぶでぶちち」は約25分間の作品で、主人公は西武鉄道幹部の娘さんという設定です。父親にお見合いの話を持ち掛けられますが、彼女には忘れられない男性がいました。
彼女にとって「王子様」であるこの男性は、彼女が幼い頃に秩父で出会った少年です。一緒に歩いた秩父神社、羊山公園の芝桜、長瀞のラインくだり、三峯神社の雲海など、秩父の名所での思い出が彼女には忘れられません。「王子様」を求めて、彼女は西武鉄道に乗って秩父を旅します。
秩父で「王子様」とおぼしき男性に出会いますが、プレーボーイだったり、小動物が苦手なマッチョマンだったりと、いい思い出ははかなく消えてしまうかに思えました。
しかし、最後は銀河鉄道のように、秩父の夜空を飛ぶ西武鉄道の車内で「王子様」と感動の再会を果たすというあらすじです。
西武鉄道は日本のアニメが海外で人気を博していることに注目し、このアニメを製作したそうです。日本語だけでなく、英語、フランス語、中国語(繁体字)の字幕付き動画でも配信されています。
西武鉄道が手掛けた秩父のPR作品として、女優の土屋 太鳳(つちや たお)さんたちがダンスをしながら秩父を紹介する「ちちんぶいぶい」のコマーシャルが注目を浴びたことは記憶に新しいところです。
今回このアニメが加わることで、より一層、秩父の魅力を全国に、そして世界に発信できたらいいなと思います。