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今、現金がなくても支払いができる「キャッシュレス決済」の議論が熱くなっています。
そのきっかけは、政府が今年10月に予定する消費税率の引上げへの経済対策として、キャッシュレス決済における2パーセントや5パーセントのポイント還元を表明したことです。クレジットカードや電子マネー、QRコードなどでの決済が対象となるようです。

意外にも日本のキャッシュレス化は、海外諸国に比べ進んでいません。経済産業省によれば、キャッシュレス決済の比率は、韓国では約9割、中国は6割、米英も5割前後であるのに対し、日本は約2割にとどまっています。

韓国では、1997年の東南アジア通貨危機の打開策として、店舗などの脱税防止や消費活性化のため政府主導でクレジットカードの利用を促進しました。これが、普及の一因となったようです。
中国では、スマートフォンが普及するのにあわせてQRコード決済のアプリが急増しました。以前から偽札問題、脱税問題、印刷・流通コストなどの課題があったことも、キャッシュレス決済が急速に浸透した理由のようです。

こうした中、日本でも国を挙げて、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催などを視野にキャッシュレス化を推進し、2025年までにキャッシュレス決済比率4割を目指すとしています。

県でも、平成27年度から自動車税をクレジットカードでも払えるようにし、今年2月からは個人事業税と不動産取得税の支払いにも対応予定です。
また、2月1日(金曜日)から秩父商工会議所などと協力し、秩父地域においてQRコード決済の実証実験を行います。QRコード決済は読み取り端末などの機器を導入しなくてもよいため、小規模な小売店舗でも実施しやすい方法です。
秩父地域は、住民の高齢化率も高く、観光客など多様な方の利用が多くなっています。また、小規模店舗も多く、キャッシュレス化を進める上での問題が見えやすいのではないかと思います。6か月間の実験を通してキャッシュレス化の課題解決に役立てられるのではないでしょうか。

私も電車やバスに乗る時は電子マネーのSuica(スイカ)を利用し、キャッシュレス決済の便利さを実感しています。その都度切符を買ったり、小銭を用意していたりした一昔前が嘘のようです。
ただ個人的には、ワープロが普及して漢字力が落ちたようにキャッシュレス化が進むと日本人の計算力が衰えるのではないかと心配しています。支払い時に出来るだけ小銭を使って財布を軽くしたり、いかに小銭をもらわないようにするか素早く考えたりする日本人の計算力は、極めて高いレベルにあると思います。
今後、スマート社会を構築していく過程でキャッシュレス化は不可欠です。決済システムは社会のインフラであり、利便性の向上や効率化が一層進められていくことでしょう。
県でも、秩父地域での実験を踏まえ、今後のキャッシュレス化について考えていきたいと思います。

※「QRコード」は、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
※「Suica」は、東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。

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