毎年12月2日、3日に行われている「秩父夜祭(よまつり)」は、秩父神社例大祭として300年以上の歴史を持ち、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに「日本三大曳山(ひきやま)祭」の一つに数えられています。2016年には「秩父祭の屋台行事と神楽」としてユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

祭り当日は、豪華絢爛な屋台・笠鉾(かさぼこ)計6基が太鼓とかねの奏でる屋台囃子(ばやし)に乗って引き回されます。山車(だし)の乗り手は「囃子手(はやして)」などと称され、「宝来」が語源とされる「ホーリャイ」の掛け声を発し曳(ひ)き子を鼓舞します。

祭りの花形である囃子手は、祭り好きな秩父の人にとって憧れであり、一生に一度の大役だそうです。
それだけに囃子手になるのは難関のようです。各町会では、祭りや町会への貢献度などを基準に人選をするそうです。その町会に住んでいることも重要な要素になるため、囃子手になりたくて引っ越しする人もいるということですから驚きです。

さて、今年の祭りではその大役を、秩父市出身でテレビでもおなじみの落語家、林家 たい平(はやしや たいへい)さんが務められました。たい平さんは「秩父っ子にとって夜祭は生きるエネルギー源。大勢の方に来ていただき感無量の一言」と語ったそうです。

たい平さん、大役お疲れさまでした。