8月13日(月曜日)の東洋経済オンラインで「『フランス料理に日本酒』が増えている理由」という掲載記事に目が留まりました。

記事によれば、ここ数年、パリの一流フランス料理店では、ソムリエが料理に合わせて日本酒を提供する機会が急増しているそうです。統計でも、フランスへの日本酒輸出は増えています。この5年で量は約2.5倍、金額は3倍以上になりました。

2017年からは、トップソムリエなどが審査員を務めるフランス料理のための日本酒コンクールが開催されています。審査では、お猪口(ちょこ)ではなくワイングラスに日本酒を注いでワインのテイスティングのようにして香りと味を確かめているそうです。

なぜ「フランス料理に日本酒」なのでしょうか。その理由は、一流ワインの価格高騰に加え、10年ほど前からフランス料理に起きている変革があります。食の健康志向を背景に、肉や魚、乳製品の量を減らし、代わりに野菜などの素材を生かした料理へと変わってきているそうです。

これにより、最新のフランス料理にはワインと相性のよくない7つの要素が盛り込まれるようになってきました。「うま味」「苦み」「卵」「くんせい」「酸味」「辛み」「ヨード香」の7つです。

これらは日本食に多く盛り込まれていて、日本酒との相性がよい要素です。つまり、フランス料理が日本食に近づいてきたことにより、ワインより日本酒の方が相性の良いケースが生じているのです。

記事は、「今後、フランス以外のフランス料理店で日本酒が置かれるようになることは想像に難くない」と述べています。これまでの例で、パリの一流フランス料理店が生み出したトレンドは、数年を経て世界中へと伝播していくそうです。

埼玉県は、実は清酒出荷量が全国第4位の酒どころです。
埼玉の酒蔵のおいしいお酒が、世界中で飲まれることを大いに期待したいと思いました。