7月8日(日曜日)に日本女医会埼玉支部の講演会と懇親会に出席しました。そこで、宮坂 晴子(みやさか はるこ)支部長をはじめとする埼玉支部の皆さんや金井 忠男(かない ただお)埼玉県医師会会長、また来賓の皆さんと意見交換をする機会がありました。

女医といえば、130年以上前に女性として公認の医師第一号になった埼玉県ゆかりの偉人である荻野 吟子(おぎの ぎんこ)女史が思い浮かびます。実は、それまで女性が医師となることは認められていませんでした。

一方、医師は、小学校6年生を対象とした「将来就きたい職業」アンケートで女子のナンバーワンとなるなど、あこがれの職業になっています。専門知識や技術を持ち、同時に世のため、人のために尽くす崇高な仕事であることなどが人気の理由かもしれません。
実際、入学者の4割が女性という医科系大学もあるようです。医師国家試験合格者でも女性が3割以上を占めています。

ところが、現場で働いている医師に占める女性の割合は2割に過ぎないという現実があります。日本医師会のアンケート調査では、病院に勤務する女性医師の約半数は休職や離職を経験しており、その最も多い理由は出産や子育てということです。出産や子育てと仕事との両立が困難であることから、現場の第一線で働くことができていない女性が多いことが推測されます。
しかし、言うまでもなく貴重な人材です。今後、働き方改革の更なる加速によって、女医の皆さんたちが家庭と仕事を両立できるようになることが望まれます。

ところで、平成25年に埼玉県総合医局機構を設け、奨学金や研修資金の貸与、初期研修医の誘導などを行ってきた本県では、このところ医師数が順調に増加しています。この10年を見ても、増加数は全国第6位で増加率は第5位。直近の2年だけを見れば、増加数、増加率ともに第3位です。
そして、医師を支える看護職員の数もこの10年の増加数は全国第5位、増加率は全国第1位。直近の2年では増加数が第2位で増加率が第1位です。
今後も、医療の世界で働く女性がより働きやすくなるような環境整備を進め、しっかりと人材の確保ができるよう、関係団体と協力して頑張っていきたいと思います。