6月3日(日曜日)にボーイスカウト埼玉県連盟の年次総会が入間市で開催されました。ここで私は、ボーイスカウトの出身者に多くの著名人がいることを紹介しました。
例えばジョン・F・ケネディ、ロナルド・レーガン、ビル・クリントンの三人のアメリカ大統領、マイクロソフト社を創業したビル・ゲイツ、映画監督のスティーヴン・スピルバーグ、さらに人類初の月面着陸に成功したアポロ11号のアームストロング船長、そして日本人として初めて国際宇宙ステーションでの船外活動を行った野口 聡一(のぐち そういち)さんの二人の宇宙飛行士が出身者といわれています。正に自立心や協調性、リーダーシップなどを育むボーイスカウトならではの顔ぶれではないでしょうか。
さて、その野口さんがすばらしい話をされております。「三次元アリ」という話です。
「一次元アリ」は餌などの目標に向かって一直線に歩きます。しかし、その道の上に石が落ちてきたりして先に進むことができなくなることがある。そうするとアリの群れの中から柔軟な発想を持った「二次元アリ」とも呼ぶべきアリが出てきて、石を迂回しながら歩き出し、それを見た他のアリも石を迂回し始めるのだそうです。
こうして困難を乗り越えたアリたちの前に、とても迂回できない大きな壁が出現したとします。すると、今度は縦に動くという更に自由な発想を持った「三次元アリ」が出てきて壁を登り始めるのだそうです。
野口さんはこの話を通じて、一般常識や固定観念に捕われていては圧倒的な解決策は見つからない、別の視点を持つことが大事だということを指摘されています。ボーイスカウトでの野外活動などを通じて育んだ意欲、自制心、やり抜く力などの非認知能力が社会に出ても役に立っていることを強調されているようです。
もちろん、ボーイスカウトをやっていさえすれば全ての人がリーダーになれるわけではありませんが、そうした素養を身に付けるチャンスが多いということではないかと思います。また、そうした素養を身に付けるためには困難にもへこたれず、解決しようという強い意志も必要なのかもしれません。
それにしても、アリにも一次元、二次元、三次元というタイプがいるようです。アリにも色々なアリがアリますね。