3月2日(金曜日)の毎日新聞に、伊能 忠敬(いのう ただたか)が日本地図を作成する際に行った天体観測の実態が明らかになったという記事が掲載されていました。

伊能忠敬研究会会員の大西 道一(おおにし みちかず)さんが、伊能隊の第三次測量を記録した国宝「北極高度測量記」を分析したところ、観測日や場所、星の名前と角度が詳細に記されていたことが明らかになりました。

大西さんの分析によると、伊能隊は159の星を選び、90夜に延べ1,476の星を観測し、そのデータを基に観測地の緯度を計算することで、実地測量をより正確なものとしていたようです。

この精緻な測量記を記した頃、伊能 忠敬は57歳。すごいですね。当時、この年齢は、今で言う「超」高齢者です。

伊能 忠敬は49歳の時に家督を長男に譲った後、測量学や天文学を学び、55歳から71歳までの17年間で4万キロを歩いて実測による正確な日本地図を作りました。正に「人生二毛作」の達人です。

人生100年時代と言われています。仕事の定年が60歳だとしたら、その後40年のライフステージを考えた時、伊能 忠敬のように情熱を傾けられるものを私たちも現役時代から見つけておくといいのではないでしょうか。

どんな分野でも1万時間継続して取り組めばその分野のプロフェッショナルになれると言われています。趣味でも仕事でもボランティア活動でも、一人一人のシニアライフが充実し、第2、第3の実りを迎えられるよう本県も支援に取り組んでいます。