公益財団法人日本交通公社では全国津々浦々に存在する「観光資源」を丁寧に調べ上げ、それらを「観光資源台帳」としてとりまとめているそうです。

この台帳では、観光資源を「特A級資源」「A級資源」「特別地域観光資源」の3つに分類しています。
「特A級資源」は「わが国を代表する資源であり、世界に誇示しうるもの。日本人の誇り、日本のアイデンティティを強く示すもの。人生のうちで一度は訪れたいもの」と定義しています。富士山、日光東照宮、清水寺、姫路城、阿波踊り、東京ディズニーリゾートなど、全国で55件が選定されているそうです。残念ながら埼玉県内はありません。

「A級資源」は「特A級に準じ、わが国を代表する資源であり、日本人の誇り、日本のアイデンティティを示すもの。人生のうちで一度は訪れたいもの」と定義しています。全国で396件、埼玉県内では「川越の街並み」、「秩父夜祭」、「鉄道博物館」の3件が選定されています。

「特別地域観光資源」は「その都道府県や市町村を代表する資源であり、その土地のアイデンティティを示すもの。その土地を訪れた際にはぜひ立ち寄りたいもの。また、その土地に住んでいる方であれば一度は訪れたいもの」と定義しています。全国で2,335件。埼玉県内は38件選定されていますので、まずまずの数です。両神山、長瀞峡、権現堂の桜堤、吉見百穴、埼玉古墳群、大宮の氷川神社、うちわまつり、東武動物公園、東松山のやきとり、入間航空祭など、「なるほど」と思えるものが選ばれています。

「特A級」のない埼玉県ですが、鉄道博物館はまだ歴史が浅いこともあり、もう少し時間が経つと「特A級」になる可能性が高いのではないかと思います。

「川越の街並み」もかつては年間400万人という観光客数でありましたが、この10年ほどで700万人に上っておりますので、これもまた「特A級」になっていく可能性があるかと思われます。そして「特別地域観光資源」の中からもいくつかは「A級資源」になっていくものと考えられますので、伸びしろの大きい埼玉県の観光資源はこれからだと思います。