都心から一番近い蒸気機関車(SL)として知られる秩父鉄道の「パレオエクスプレス」が、1988年の運行開始から今年で30年目を迎えたことが、5月2日(火曜日)の東京新聞で紹介されていました。

このSLは1944年に製造されたC58形で、主に東北地方で活躍した後、1972年に引退し、鴻巣市立吹上小学校に当時の国鉄(現JR)から貸与という形で展示されていました。その後、1988年に熊谷市で開催された「’88さいたま博覧会」を記念して復活しました。それから30年、多くのファンに支えられて今も根強い人気があります。

パレオエクスプレスは熊谷駅から三峰口駅の56.8kmを約2時間40分と、通常の電車より1時間長くかけてゆっくりと走ります。車窓からはのんびりと季節ごとの景色を楽しむことができます。普段はありがたくない煙も、SLが吐き出すと風情を感じるものです。春の桜や菜の花、秋の紅葉もすばらしいですが、今の季節は雄大な秩父の山々を感じていただけます。

一番の見どころは長瀞の荒川橋梁(きょうりょう)でしょう。高さ約20メートルの橋をゆっくりと渡り、下をのぞけば大きな岩畳やライン下りを楽しむ人々の姿を見ることができるそうです。私も経験しなければと思います。

人間で言えば73歳を迎えたSLです。このSLも正にアクティブシニアの代表として、末永く活躍してもらいたいと思います。

夏休み期間中は平日の運行も増えるようです。この元気なシニアに会いに行かれてはいかがですか。