県の推計によると、現在、埼玉県の人口は約729万人、おそらく来年には730万人になるかと思います。
2015年の国勢調査では、全国47都道府県で5番目の人口規模です。前回(2010年)の国勢調査と比べた人口増加率で見ていきますと、沖縄県、東京都、埼玉県という順番です。一方、埼玉県は65歳以上の方々の県人口に占める割合は全国で6番目に低く若い県ですが、その増加率は全国一です。そして、75歳以上ということになると、県人口に占める割合は沖縄県に次いで2番目に少ないのですが、増加率ではこれも全国一になります。埼玉県の人口構造のバランスが、だいたい御理解いただけるのではないかと思います。
まだまだ若い県ではあるのですが、これから急激に高齢化していく本県の姿が見えます。とりわけ、私が日頃から気にしているのは、労働力の中核をなす15歳以上65歳未満の「生産年齢人口」というものです。
GDP、つまり国内総生産は、「労働人口×生産性」で表されます。よって、生産年齢人口が多ければ多いほど、一般的にGDPが大きいということになります。日本全体では、1995年に生産年齢人口が約8,700万人だったのですが、現在では約1,000万人減っています。生産年齢人口は、今後も更に速い速度で減少することが見込まれています。
そういう意味で、今後の日本の課題は、生産年齢人口が少なくなっていく時にどのような形で生産性を上げていくのか、そしてもう一つは労働人口をどう確保していくのかに懸っています。
これらの課題を解決する鍵は、シニアの活躍であり、女性の活躍だと思っています。シニアの活躍は「健康長寿埼玉プロジェクト」が大きく関わっています。65歳以上の8割の方は元気です。シニア層をはじめとした幅広い世代が健康で生き生きと暮らせるよう、埼玉県が「健康長寿埼玉プロジェクト」を推進してきたことも御理解いただけると思います。また、5、6年前から「ウーマノミクスプロジェクト」を進めてきたことも、その理由が御理解いただけると思います。
シニアの活躍、女性の活躍こそが、この生産年齢人口の減少をカバーすることになります。正に日本の浮沈はシニアと女性に懸っています。
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12月15日(木曜日)の一打「ノロウイルスに注意」
12月13日(火曜日)、国立感染症研究所はノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者報告数が直近の一週間(11月28日から12月4日)で、1医療機関当たり前の週の12.85人から17.37人に増加したと発表しました。最近では、2006年、2012年に次ぐ水準で猛威を振るっているようです。近年流行していなかった型のウイルスが原因の一つとみられ、幼児が集まる保育所などを中心に集団感染も発生しているようです。
直近の一週間で患者数が最も多かったのが宮城で、次いで、山形、三重、埼玉、東京、神奈川、奈良、宮崎、千葉、兵庫の順番です。一般的に都市部が多いことが明らかです。
埼玉県でも12月7日(水曜日)に感染性胃腸炎の流行警報を発令し、注意を呼び掛けているところです。
何よりも自ら予防することが大事です。手洗いを徹底してやっていただくことが基本です。二度洗いが非常に効果的とのことです。もちろん、飲食店や給食センターなどでも食品の加熱や調理器具の消毒など丁寧な予防対策が必要ですけれども、御家庭でも家族そろって手洗いを徹底していただきたいと思います。
症状は下痢や嘔吐(おうと)が中心になります。乳幼児や高齢者など抵抗力の弱い方は重症化する恐れがありますので特に注意が必要です。また、嘔吐物や排せつ物には、ノロウイルスが大量に含まれている可能性がありますので、汚物の処理には十分注意をしてください。
症状がありましたら、最寄りの医療機関に相談してください。夜間や休日の場合は、埼玉県救急電話相談(小児:#8000、大人:#7000)に御相談ください。
埼玉県救急電話相談