女性活躍推進法が平成28年4月1日から全面施行されました。常用労働者301人以上の大企業は(1)自社の女性の活躍状況の把握・課題分析、(2)行動計画の策定・届出・公表、(3)自社の女性の活躍に関する情報公表などを行わなければならないことになりました。なお、労働者300人以下の中小企業の場合は努力義務ということになりました。

常用労働者301人以上の全国の企業が15,472社ある中で、そのうち平成28年4月1日現在で行動計画を届け出たのは11,068社、届出率は71.5パーセントです。もっとも届出率が高い県は秋田県で82社のうち78社、95.1パーセントが届け出ています。2位は大分県で107社のうち99社、92.5パーセント。そして3番目が埼玉県で441社のうち397社、90パーセントです。以下順番に見ていきますと4番目に長野県、5番目に愛媛県、6番目に徳島県、7番目に島根県、8番目に青森県という状況です。埼玉県を除けばいずれも人口や企業が比較的少ない県で、ある意味では地域経済界のまとまりがあり、それが行動計画の届出率の高さにつながっていると思われます。

東京都は企業の数が4,434社で行動計画を届け出たのが3,417社、77.1パーセントで24位。千葉県は358社のうち267社、74.6パーセントで29位。神奈川県は799社のうち469社、58.7パーセントで43位といった順位になっています。同じ大都市圏にありながら埼玉県は企業そのものの意識が高く、女性の活躍を何らかの形でしっかりと受け止めていこうという意志があることが、この女性活躍推進法に基づく行動計画の届出率ではっきりしました。本県の平成16年からの女性のチャレンジ支援、そしてまた平成24年からのウーマノミクスプロジェクトの成果が突出した届出率となって明らかになりました。喜ばしいことです。今後はこの行動計画に基づいた各社それぞれの具体的なアクションに期待が高まります。