埼玉県深谷市にある赤城乳業株式会社の大ヒット商品「ガリガリ君」が、4月1日(金曜日)から25年ぶりに10円値上げされ70円になりましたが、あえて消費者に嫌われる値上げをネタにしたテレビCMが大変話題になっています。
このCMでは、知る人ぞ知る昭和のフォークソング「値上げ」(作詞:有馬敲 作曲・唄:高田渡)がBGMとして流れる中、赤城乳業の井上秀樹(いのうえ ひでき)会長がどアップで登場し、それに続く形で社員の皆さんが神妙な面持ちで整列しています。BGMで流れる歌詞では「値上げはぜんぜん考えぬ 年内値上げは考えぬ 今のところ値上げは見送りたい すぐに値上げを認めない」などと絶対に値上げはしたくない気持ちをにじませながら、最後の最後で「値上げもやむを得ぬ 値上げに踏み切ろう」のところで、井上会長以下社員全員が深く頭を下げておわびをするというCMです。
YouTubeを通じて私もこれを見ましたが、なかなかの出来栄えだと思います。10円値上げするにしても誠に申し訳ないという会社の姿勢がしっかりCMの中で、しかもユーモアをもって表現されている所が、ほかにはない優れたCMになっているように思います。
既に視聴回数は138万件を超えているようでありますし、本当に赤城乳業と「ガリガリ君」を応援したい気持ちにさせられます。誰が考えたのでしょうか。赤城乳業には「知事のとことん訪問」で私もお邪魔したことがありますが、社員がお互いに学び合う社風が伝統として出来上がっておりましたので、案外、社員の中から出たアイデアかもしれない、そのような気がいたしました。