少し前のニュースになりますが、4月5日(金曜日)、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載した衝突装置により、小惑星「リュウグウ」へ人工クレーターを作る実験が成功したそうです。宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、小惑星でのこのような衝突実験は世界初であり、大変喜ばしいことです。

はやぶさ2といえば、今年2月にもリュウグウへのタッチダウン(接地)及び試料採取作業が全て完了したことでも話題になっており、数々の任務を成功させています。

最近では、その作成した人工クレーター付近への着陸に向け、目印の投下作業を成功させました。6月下旬以降の着陸や地下から噴出した物質の採取を計画しています。

さて、宇宙に関する話題といえば、その昔火星でも雨が降り、川が流れていたかもしれないという話をみなさんは御存じでしょうか。国際的に有名な雑誌であるナショナルジオグラフィックによると、火星の表面には深い谷があり、その近くには干上がった湖底や扇状地、なめらかな小石が見られ、これらは過去に大量の水が流れていた証拠だということです。

さらに最新の研究によると、太古の火星の川幅は、現在の地球でみられる川幅よりも広かったことが分かっています。34億年前から20億年前には火星のあちこちに「大河」があり、大量の水が流れていたようです。正に「大河の惑星」であったといっていいかもしれません。

埼玉県でも、鴻巣市と吉見町の間を流れる荒川の川幅が2,537メートルで日本一を誇っていますが、火星の大河はそれと比ぶべくもないことでしょう。

太古の火星において、今の地球と同じように雨が降り、川が流れ、海に注いでいたと想像すると何だかとてもワクワクします。もしかしたら、過去の火星のどこかには、いま私たちが見ているような風景が広がっていたのかもしれません。