昨年の夏はとにかく暑かったですね。7月23日(月曜日)には熊谷市で国内観測史上最高の41.1度を記録し、気象庁は「災害と認識している」と発表しました。このようなことが当たり前になったら日本はどうなっていくのでしょうか。

誰もが心配に思う中、環境省では驚くべき将来予測を公開しています。
同省が制作した西暦2100年の日本を描く「2100年未来の天気予報」という動画では、なんと夏のある日の東京と名古屋の最高気温は44度、札幌でも41度です。「熱中症で病院に運ばれる人は全国で12万人」になるとしています。今でさえ勘弁してほしいのに、2100年にはこんなに暑くなってしまうのでしょうか。
衝撃的な予報は更に続きます。局地的に1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降る所がある一方で、全く雨が降らず農作物が枯れる被害が発生している所もあります。
台風情報に至っては、「中心気圧895ヘクトパスカル、最大風速65メートル、最大瞬間風速90メートル、竜巻のような風を吹かせる台風が上陸する可能性が高くなってきました」とあります。風速25メートルでも何かにつかまっていないと立っていられません。それが最大風速65メートルというのでは、もう人間は木の葉のように吹き飛ばされてしまうのではないでしょうか。

この「未来の天気予報」は地球温暖化に関する情報を人々に伝える「地球温暖化防止コミュニケーター」が小中学校の環境学習などで使用することを目的に制作したものです。これは今後の温暖化の影響を特定するものではなく、あくまで最新の科学的知見に基づき、「有効な対策を全く講じなかった場合に世界の気温が4.8度上昇する」というシナリオでシミュレーションしたものだそうです。

気候変動への対応こそ、人類の英知を結集すべき大きな課題の一つだと思います。