「何歳からシニアだと思うか」と調べたところ、ほぼ全員がシニアと認識するのは75歳以上だということが、5月8日(火曜日)の日本経済新聞に掲載されていました。
これは、民間調査会社「リサーチ・アンド・ディベロプメント」が首都圏在住の男女を対象に調査し、2,741人から回答を得たものです。
調査結果によれば、「シニアだと思う年齢」は20代から50代の各年代では、回答者の平均で63歳前後でした。一方、60歳から64歳の回答平均は65.2歳、65歳から69歳では68.0歳、70歳から74歳では70歳を超え、回答者の年齢が上がれば上がるほど高くなる傾向にありました。自他ともにシニアだと共通認識が持てる年齢は75歳以上とのことでした。
私は講演などでテレビアニメの長寿番組「サザエさん」に出てくる磯野波平さんを話題にすることがあります。波平さんの顔はシニアと言っても違和感がないと思いますが、実は設定年齢が54歳です。当時、企業の定年は55歳が普通で、男性の平均寿命は63歳でした。
ところが現在では、60歳以上で働いたり活躍したりする人はたくさんいます。定年退職をしたばかりの60歳の人は、地元に敬老会や老人会という会があっても、年寄り扱いされるのが嫌で入りたくないという気持ちがあるようです。
シルバー人材センターについてもそうです。このシルバー人材センターに行くこと自体がなんとなく年寄り臭く感じられて、敬遠される方もおられると聞きます。
しからば、どのような名前で新しい高齢者世代を呼べばいいのか、悩ましいところです。
「年寄りは年寄りだ。格好つけるのはよくない。」と開き直る方も居らっしゃるでしょうが、私は「プラチナ世代」と言ったらいかがかなと思います。
プラチナは、酸や熱に強く非常に安定した金属であるため装飾品に用いられることが多く、その希少性から「プラチナチケット」など貴重なものの例えとして使われています。
その一方で、プラチナは自動車の排ガス浄化の触媒などをはじめ多方面で社会の役に立っています。「触媒」は自らは変質しないまま他者の変化を促す物質ですから、これからのシニアの姿を表現するのにピッタリだと思います。
この世代の人たちがプラチナのように燦然と輝く価値のある人たちだというふうに評価され、また、そのように自己評価することが大事ではないかと思います。
「うぬぼれ」が、人生を豊かにします。表面上は謙虚にしながらも実は内心はうぬぼれている。これが元気な生き方につながるのではないかと思います。
「プラチナクラブ」、「プラチナ人材センター」、「プラチナ○○機構」、「プラチナ○○研究会」。こちらの方が良さそうな気がしますが、いかがでしょうか。