12月16日(土曜日)、「第11回塙保己一賞」の表彰式を本庄市児玉文化会館で約600人の方に参加いただき、開催しました。
大賞は、視覚障害者の国際理解と文化交流の推進に貢献されている全盲の指田 忠司(さしだ ちゅうじ)さんが受賞されました。
「塙保己一賞」は、本庄市の偉人である塙 保己一(はなわ ほきいち)にちなみ、障害がありながらも不屈の努力を続けて、社会的に顕著な活躍をされている個人・団体を表彰するものです。
これまでも、すばらしい活躍をなさっている全国の障害者の方々、そして障害者を支える側で頑張っている個人・団体の方々を表彰しています。
塙 保己一と言えば、あの「奇跡の人」と言われたヘレン・ケラーが最も尊敬した人であります。7歳で失明しながらも学問を積んで立派な人間になりたいと大変な努力を重ねました。塙 保己一が江戸時代の後期に全国に散逸していた文献を集大成し、666巻に編纂(へんさん)した『群書類従』(ぐんしょるいじゅう)は文学史や日本史を学ぶ上で欠くことができないと言われています。また、幕末に小笠原諸島の帰属問題が起こったとき、塙 保己一が設立した「和学講談所」(わがくこうだんじょ)に収められていた文献に小笠原諸島の地理や産物などが詳しく書かれていたことから、日本の領土として確定したという史実があります。小笠原諸島の帰属が日本になったのも、塙 保己一のおかげであると言っても過言ではありません。
このすばらしい塙 保己一を顕彰し世に広めるため、この「塙保己一賞」のほかにも、本庄市在住の元県議会議員である竹並 万吉(たけなみ まんきち)氏が「塙保己一群読劇」を行っておられます。
改めて、塙 保己一の偉業とその功績が正に保己一が言った「世のため、後のため」に役立っていることを、多くの県民の皆様に知っていただきたいと思います。