12月17日(日曜日)、埼玉会館で「埼玉伝統芸能フェスティバル」を開催しました。今回の出し物は「小鹿野歌舞伎」でした。「小鹿野歌舞伎」は大変人気があり、1,300席の会場は満席でホールのモニターで観覧する人もおられました。正に大入り満員です。
小鹿野子ども歌舞伎の小学2年生と4年生の女の子が口上を述べました。「主催者、上田 清司知事に成り代わりまして、皆々様に御礼を申し上げ奉りまするぅ。」という、とてもかわいらしい口上で大変に好評でした。
小鹿野町は「地芝居・歌舞伎の町」として知られ、町民の6~7人に1人は何らかの形で歌舞伎に関わっていると言われています。役者だけではありません。かつら・衣装を作ったり、それを着付けたりする人。黒子となって後ろの舞台で物を運んだり、操作をしたりする人。太鼓を叩く人。三味線を弾き語る人。裏方を含め、それぞれが大切な役割を担っておられます。
そして、子ども歌舞伎、女歌舞伎、普通の歌舞伎、正に様々なグループが座を形成し、競い合いながら古き良き伝統の地域文化を支えておられます。
かつて小鹿野町でも歌舞伎が廃れていた時期があったそうです。しかし、昭和46年に町内の郷土芸能を一堂に集めた郷土芸能祭を始めたことで、故郷の大切な文化遺産を守ろうという機運が高まりました。昭和48年には小鹿野歌舞伎保存会が結成され、それ以降このメンバーによって小鹿野歌舞伎が守られ、そして大きく発展しています。こうした町を挙げての歌舞伎の振興が功を奏し、今や小鹿野町は日本有数の「地芝居・歌舞伎の町」として有名になりました。
小鹿野歌舞伎を見るために1,300名もの方々が集まったという事実こそ、この小鹿野歌舞伎の神髄であると思います。