11月29日(火曜日)の産経新聞のシリーズ記事「にっぽん再構築・第5部子供が危ない」は、「崩れゆく食卓」という興味深い内容でした。そこには、朝食と学力調査の平均正答率の関係が正比例しているということが書かれており、大変驚いたところです。

小学生の国語Aの平均正答率は、『毎日朝食を食べている』が74.4%、『どちらかといえば食べている』が66.3%、『あまり食べていない』が60.7%、『まったく食べていない』が56.6%。算数Aは、それが79.2%、70.7%、64.6%、60.1%です。

中学生になると国語Aの平均正答率は、『毎日食べている』が77.2%、『どちらかといえば食べている』が72.2%、『あまり食べていない』が68.4%、そして『まったく食べていない』が66.0%で、数学Aだと同じように64.9%、55.3%、49.2%、45.8%となっており、「毎日食べている」子供と「まったく食べていない」子供では20ポイントぐらいの差が出ています。100点満点だとすると、80点対60点とか70点対50点ということになるのでしょう。生活習慣の基本である「早寝早起き朝ごはん」というのが、実は子供たちの学力向上と同意語なのではないかと感じているところです。

格差が広がる中で、親が夜遅くあるいは朝早くまで働かざるを得ず、子供にしっかりと朝ごはんを作ってあげることができない家庭が増えている可能性があります。このような中、子供たちの未来への投資として私たちに何ができるのか、なかなか良い答えが見出せない歯がゆさを感じずにはいられません。しかし、確実に子供たちにとって困難な状況が生まれているということだけは知っておく必要があります。