9月27日(火曜日)の新聞各紙で、沖縄で古代ローマの銅貨が出土したという報道がありました。沖縄県うるま市の勝連城(かつれんじょう)跡地で、3~4世紀の古代ローマ帝国のコインと見られる銅貨が4点見つかったそうです。

コインは直径1.6~2cm程度で、全体的に摩耗が進んで不鮮明なところがあるとのことですが、エックス線調査の結果から皇帝の肖像や槍(やり)を持った兵士が描かれていると推定できるそうです。他にも、17世紀のオスマン帝国のコイン1点や、コインと見られる円形の金属製品5点も出土したそうです。

勝連城は12~13世紀に琉球(現在の沖縄)の豪族によって築城され、14~15世紀には海外交易で栄えました。この古代ローマの銅貨がいつごろ沖縄に渡ってきたのかはよく分かりません。ただ、いずれにしても、3~4世紀の古代ローマ帝国のコインが、1千年もの時を超えて14~15世紀の沖縄に存在していたというのは、まさしく「ROMAN」のある話です。

同じ頃、沖縄県南城(なんじょう)市のサキタリ洞(どう)遺跡で2万3千年前の釣り針が発見されたことも話題になりました。私たちの想像以上に、古代人や中世の人々は活動範囲が広かったのではないかと考えざるを得ません。