漢字からは想像もつかない読み方をする子供の名前、いわゆる「キラキラネーム」について7月1日(金曜日)の産経新聞が取り上げていました。キラキラネームは20年くらい前から増えはじめましたが、その頃生まれた子供たちの多くが大学生になり、大学関係者を戸惑わせているようです。
幾つか紹介するので、まずは柔軟な発想で解読してみてください。正解は最後に。
男性:(1)愛忠人 (2)天羅 (3)斗織 (4)明日 (5)百飛 (6)百峰 (7)侶実雄
女性:(8)天使 (9)絹 (10)南十星 (11)葉萌似 (12)華美 (13)美音楽 (14)五月 (15)響
実は、この驚きのネーミングは現代になってから始まったことではありません。明治の文豪、森?外(もりおうがい)は、長男の「於菟(おと・オットー)」を筆頭に、長女「茉莉(まり・マリ)」、次女「杏奴(あんぬ・アンヌ)」、次男「不律(ふりつ・フリッツ)」、三男「類(るい・ルイ)」と、西洋風の名前を子供に付けています。
与謝野鉄幹(よさの てっかん)と晶子(あきこ)夫妻は、四男を「アウギュスト」、五女を「エレンヌ」と名付けています。生粋の日本人にもかかわらず、もはや漢字さえ使わないとは何と斬新な発想でしょうか。鉄幹・晶子夫妻の次男であり、4年前に政界を引退された与謝野馨氏の父の名前は、「秀」と書いて「しげる」と読ませたそうです。一筋縄ではいかない歌人夫婦のセンスです。
さて、前出のキラキラネームの解答編。
(1)えちゅうど (2)てら (3)とおる (4)ともろう (5)もと (6)もね (7)ろみお
(8)えんじぇる (9)しるく (10)なとせ (11)はーもにー (12)はなび (13)びおら (14)めい (15)りずむ
「うーん」とため息が出ます。表彰状に書いてあったら読めそうにありません。
そう言えば、本県行田市の稲荷山古墳から出土した国宝「金錯銘鉄剣」に刻まれた「獲加多支鹵(わかたける)」は、雄略天皇を指すと言われていますが、この難読名なども今ならばキラキラネームかも知れません。