「知事のとことん訪問」で川越市にあるふっ素樹脂コーティングの受託加工を行う株式会社フロロコートを訪問しました。この会社は1957年にフライパン、アイロン、湯沸しポットなどのふっ素樹脂加工に日本で初めて成功した東京シリコーン株式会社から、2005年3月に名称変更を兼ねたようなかたちで事業承継した会社です。3,000社もの取引がありながら、ふっ素樹脂加工のパイオニアとして蓄積されたノウハウや加工技術力、研究開発力を生かして、取引先から求められる難しい課題に挑戦しているすごい会社です。

受託加工は、ふっ素樹脂コーティングの「難付着性」、「はっ水・はつ油性」、「耐熱性」などの特性を生かし、自動車の排ガス燃焼装置の部品、あるいは建物の免震装置の部品から人工衛星の部品に至るまで幅広く行われています。加えて、私たちの周辺にある様々な日用品から食品加工などで使っている焼き型に至るまで、ありとあらゆる物が注文を受けて1つ1つ加工されていました。珍しいところでは、たい焼き器などにもふっ素樹脂加工がされていました。私たちはこうした加工が施された機械で作られるたい焼きを食べていたわけです。日頃、私たちはふっ素樹脂加工された部品や製品を目にする機会はあまりありません。しかし、日常生活の様々な場面で使用され、その恩恵を受けていることがよく分かりました。

まさしく日本を代表する企業ということになるのかもしれません。こうした他では真似のできない特別な分野におけるパイオニア企業が埼玉県にも多く存在していることに、改めて埼玉県の強さを感じました。