国連児童基金(ユニセフ)は、経済協力開発機構(OECD)や欧州連合(EU)に加盟する41か国の子供がいる世帯の所得格差を数値化し、小ささを順位付けた調査報告書を4月13日(水曜日)に発表しました。
日本は34位と下から8番目で、アメリカや韓国より格差が大きかったことが分かりました。最も格差が小さかったのはノルウェーで、アイスランド、フィンランドと続いています。北欧諸国が上位を占めており、社会保障の充実が背景にあると見られています。韓国は15位で米国は30位、最下位はルーマニアでした。
ユニセフは各国が公表している所得調査を基に0歳から17歳までの子供を持つ世帯の所得の中央値と、下から10%に当たる所得を比較して格差を数値化しています。この数値によって、最貧困層の子供が平均的な所得層の子供からどの程度取り残されているかを把握できるとしています。
また、OECD加盟国など37か国の教育の格差も調査しています。15歳の子供の読解力や数学力などの学習到達度の低い生徒と、平均的な子供の格差を数値化した結果、日本は27位だったそうです。
日本は格差の小さい国という印象が一般的でしたが、最近ではこのように格差が目立つ社会になってきました。誠に残念です。埼玉県が始めた生活保護世帯の子供の学習支援は国を動かし全国のモデルになりましたが、子供という人生のスタート時での格差は少しでもなくすべきだと思います。