2月6日(土曜日)、台湾南部でマグニチュード6.4の地震が発生しました。早いもので既に約1か月が経過しました。私は今回の地震を伝える報道を見ながら、東日本大震災の際に台湾から温かい支援をいただいたことを思い出しておりました。台湾は大変親日感情が強く、東日本大震災という日本が大変苦しい時に多くの義援金や支援物資を送ってくれました。世界各国、各地域からの支援の中でも最大規模だったと記憶しています。

 その台湾に何か恩返しができないかと考え、せめて県庁内で義援金を募ろうと職員に声を掛けました。募集期間は約2週間と短い間だったにもかかわらず、12,531人に賛同をいただき、1,581,996円が集まりました。県議会開会中でしたので、3月2日(水曜日)、国際課長から義援金を台湾の窓口に届けさせました。対応していただいた台北駐日経済文化代表処(しょ) 副代表の郭仲熙(かく ちゅうき)氏は「皆様の励ましとお心遣いにとても感謝する。」と大変感激していたとのことです。

 郭氏によると、今回の台湾南部地震による被災に対して日本各地から続々と支援が寄せられているとのことです。県議会でも台湾への支援についての質問がありましたが、東日本大震災で受けた御恩を忘れていない日本国民が多いということでしょう。さらに郭氏からは「台南市は救出活動も終わり、通常の生活に戻っています。倒壊したビルは欠陥建物だったことが判明しており、その他の建物は無事です。余震もなく道路も全く影響ありません。皆さん安心して台湾にいらしてください。」とのお話があったそうです。

 確かに、実際に台湾を訪れるということが何よりの支援なのかもしれません。埼玉県庁の走る宣伝部長、公務員ランナーの川内優輝(かわうち ゆうき)選手も、今回の地震の知らせを聞いて3月20日(日曜日)に台湾の新北市(しんぺいし)で開催されるマラソン大会に参加することにしたそうです。「自分が走って日本も応援しているという思いを伝えたい。」と熱く語っています。大変誇らしく思います。

 台湾からはたくさんの観光客が日本を訪れています。本県では高校生の修学旅行の誘致に積極的に取り組んでおり、埼玉県を訪れる台湾の高校生は年々増加しています。また来年度からは、台湾に埼玉国際観光コンシェルジュを設置し、台湾から更にたくさんの皆さんに来てもらいたいと思っています。これからもどんどんお互いを訪問し合い、交流することで友好親善が更に深まり、埼玉ファン、台湾ファンが増えていくものと確信しています。