「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2018」が発表されました。県内の高校図書館に勤務する司書の皆さんが、平成29年11月から平成30年10月までに出版された本の中から高校生に読んでほしい本を投票で選んだものです。

この企画は高校図書館の楽しさを発信するために行われています。9回目となった今回は、118人の司書の皆さんが投票に参加したそうです。

第1位に選ばれたのは、本県出身のサイエンスライター土屋 健(つちや けん)さんの「リアルサイズ古生物図鑑」(技術評論社)。投票した司書の方から「古生物が現代の日常風景に紛れ込んでいるので実際のサイズがよく分かる。どこにいるのか探すのも楽しい。」といったコメントが寄せられました。

第2位は、瀬尾 まいこさんの小説「そして、バトンは渡された」(文藝春秋)。「読んでいて温かな気持ちになる」「『家族』に対する考え方が少し変わるかも」といったコメントが寄せられています。

第3位は、人気の絵本作家ヨシタケ シンスケさんの「みえるとか みえないとか」(アリス館)。12月25日(火曜日)のブログで紹介した「目の見えない人は世界をどう見ているのか」の伊藤 亜紗さんも「そうだん」として関わっています。「障害を持つ人と付き合うための心構えを軽やかに教えてくれる」といったコメントがありました。

第4位から第9位(同点のため2冊)は以下のとおりです。

第4位 黒板アート甲子園作品集 (日学株式会社 日東書院本社)
第5位 愛なき世界 (三浦 しをん 中央公論新社)
第6位 AI vs.教科書が読めない子どもたち
(新井 紀子 東洋経済新報社)
第7位 風に恋う (額賀 澪 文藝春秋)
第8位 青少年のための小説入門 (久保寺 健彦 集英社)
第9位 54字の物語 (氏田 雄介・作 佐藤 おどり・絵 PHP研究所)
ブロードキャスト (湊 かなえ KADOKAWA)

「活字離れ」といわれて久しいですが、このようなリストをきっかけとして、高校生に限らず多くの方が読書の楽しみに触れていただくことを期待したいと思います。