今年2月に新聞協会広告委員会がまとめた「新聞オーディエンス調査」によると、毎日のように新聞を読む人の割合は全体の約半数、51パーセントに過ぎないということです。月に1回以上新聞を読む人の割合も68パーセントですから、極めて寂しい数字です。ただ、普段はあまり新聞を読まない人のうちの6割は、災害や大きな事件、事故があった時に新聞から情報を得るということです。
インターネットの普及率が8割を超えても、情報を多面的にまた深掘りして知りたい場合には、新聞が重要な情報源として位置づけられているようです。
現在15歳の藤井 聡太(ふじい そうた)六段は、新聞を読むのが日課になっているそうです。「新聞には色々なニュースが隣り合わせに載っているので、どれが大事なのかを考えるようになる。将棋も、局面のどこが急所なのかを見極めることが大切。そこが似ている。」と話されているそうです。すごい切口ですね。
平昌オリンピックメダリストの高木姉妹は、以前、新聞配達をしていたそうです。特に妹の高木 美帆(たかぎ みほ)選手は足腰の鍛錬を目的に、中学1年から高校を卒業するまでの6年間続けたそうです。日本女子選手初となる「金銀銅・3色メダル」の獲得に新聞配達が一役買っていたとは、大変すばらしい話です。
日本の活字文化を支える上で、新聞の戸別配達は大きな役割を果たしているように思います。これも最近はインターネットに押されてなかなか辛い局面になってきました。
私も新聞受けから新聞を取って、まずは見出しを見ながら部屋に戻っていく。この一日の始まりは長い間の習慣ですので、戸別配達がなくなったらどうなるのかなと思ったりもします。インターネットで字面を追うということに将来なるのかもしれませんが、それでは大きく開いてどこを読むかという楽しみがなくなりそうです。「新聞、頑張れ!」と言いたいところです。