埼玉県内の民間企業における障害者雇用率が、初めて法定雇用率を上回りました。
従業員50人以上の企業には、法律によって、2パーセント以上の障害者の雇用が義務付けられています。例えば、ある企業が従業員を100人雇用しているとすれば、2人以上の障害者を雇用する必要があるということになります。
埼玉県内には中小企業が多いことなどから、なかなか法定雇用率を上回ることができない状況でした。平成23年には1.51パーセントで全国最下位にありました。その後、埼玉県障害者雇用サポートセンターにおいて、会社の実情に応じた障害者雇用方法を助言するなど、企業支援を行ってきました。また、障害者雇用開拓員が雇用率未達成企業を訪問して求人開拓を進めたほか、ジョブコーチが企業を訪問して障害者の離職防止のノウハウを助言するなどの取組を行いました。さらに、精神障害者雇用の専門家チームを作って、精神障害者の雇用の増大なども図ってきました。
こうした取組が着実に実を結び、雇用率が上がってきました。平成28年には1.93パーセントで第30位になり、全国平均を0.01ポイント上回ることができました。そしてついに、平成29年には2.01パーセントと法定雇用率を上回り、順位も第28位となったのです。
人はそれぞれ様々な才能があります。意欲と能力に応じてその職責をしっかり果たすことが可能になるような環境づくりを、これからも丁寧に進めていきたいと考えています。
障害者雇用の推進に御理解、御協力いただいている関係企業の皆様には心から感謝、感謝です。今年4月1日からは法定雇用率が2.2パーセントに引き上げられます。更に障害者の雇用がより大きく広がるよう、しっかりと取り組んでいきます。