9月13日(水曜日)、厚生労働省が平成27年度の国民医療費の結果を公表しました。全体で42兆3,644億円、国民1人当たり年間33万3,300円。何やら3が4つも続いています。
国民医療費は、その年度内の医療機関などにおける傷病の治療に要した費用の推計です。ここでいう費用とは、医療保険などによる給付のほか、公費負担、患者負担によって支払われた医療費を合算したものです。保険診療の対象にならない費用や、正常な妊娠・分娩(ぶんべん)、健康診断、予防接種など、傷病の治療以外の費用は含んでおりませんので、実質的な医療費はもう少し多いと見た方がいいかもしれません。
この財源の内訳を見ていきますと、「国庫」は10兆8,699億円、「地方」の部分が5兆6,016億円。また、保険料のうち「事業主」は8兆7,299億円、「被保険者」は11兆9,447億円。さらに、「患者負担」が4兆9,161億円ということですので、まさしく財源全体の中での患者負担は11.6パーセントということになります。いかに、国や地方や事業主の負担によって、国民の医療が賄われているかということが分かります。
ちなみに、埼玉県の県民1人当たりの年間医療費は29万900円。実は少ない順でいくと全国第1位です。つまり、埼玉県は1人当たりの医療費が最も少ない県です。人口の年齢構成で言えば全国6番目に若い県ですので、6番目が妥当なところかもしれませんが、なんと第1位であります。ちなみに第2位が千葉県で、神奈川県、滋賀県、愛知県、茨城県、栃木県と続いています。
上田珍説によれば、上位はいずれも通勤時間が長い県です。駅まで急ぎ足で歩いたり、自転車で急ぎながら駅に着いたり、快速電車や急行電車に乗るため急いで駅舎を駆け巡る。階段の上り下りや駅舎を急いで歩くために健康になっているのではないかと考えています。