去る8月17日(木曜日)と18日(金曜日)に、全国知事会東日本大震災復興協力本部長という立場で、福島県、岩手県の視察を行ってきました。福島県は毎年、岩手県と宮城県は隔年で回っています。
私は復興協力本部長という立場で全国知事会を代表し、毎年、復興大臣に被災3県の現状と課題などについて報告し、また、要請活動を行っています。そのためには現場の実情を理解することが不可欠ですので、現場をしっかりと回って、そして被災3県の知事の要望を踏まえて、復興大臣にお願いをしているところです。
初日は福島県を回りました。原発事故の風評被害と大震災の記憶の風化について内堀 雅雄(うちぼり まさお)福島県知事は心配しておられました。「復興五輪」をうたい文句に東京オリンピックを誘致した経過もありますが、最近はこの「復興五輪」という面が薄くなってきているのではないかと懸念しておられました。
今回、福島第一原子力発電所の1、2、3、4号機の建屋の10メートル手前まで行きました。普段の服装で、特にマスクや防護服を身に着けていたわけではありません。そういう状況にまで改善されているにも関わらず、いまだに福島は汚染されていると言われ、風評被害が後を絶ちません。福島のプロブレムは日本のプロブレムだという形で、事実、福島県を含む1都9県の農産物は輸出禁止になったままです。大変残念なことです。こうした部分に関してもしっかりと国に対応を迫っていきたいと思います。
改めて、立ち入りが制限されている避難指示区域が福島県全域の2.7パーセントにまで減っている現状を知ってほしいと思います。2.7パーセントが、あたかも福島県全体になっている印象が残念です。まずは、ここからスタートです。
次回は岩手編をお伝えします。