6月4日(日曜日)に次世代施設園芸埼玉拠点が久喜市内にオープンし、オープニングセレモニーを行いました。齋藤健(さいとう けん)農林水産副大臣、矢倉克夫(やくら かつお)農林水産大臣政務官、若林龍司(わかばやし りゅうじ)埼玉県農業協同組合中央会会長など、多くの皆様に御出席いただきました。
この次世代施設園芸事業は、安倍総理や当時の林芳正(はやし よしまさ)農林水産大臣の肝いりの事業で、日本の施設園芸を次世代に向かって発展させるため、農林水産省が全国10か所の拠点整備を進めてきたものです。首都圏では埼玉県が唯一の実施地区になっています。
事業開始から3年、工事着工から約1年かけて埼玉での拠点が完成し、本格的に次世代施設園芸の新技術の実証・研究が始まりました。
さらに、本年4月には県の施設として、「次世代技術実証・普及センター」を新たに設置しております。
普及センターには生産者の方から御要望のあった土耕栽培用の実証研究用ハウスを建設し、埼玉拠点が行う養液栽培と普及センターが行う土耕栽培の両面から相互に連携して、高品質・多収穫が期待できる栽培技術に関する実証研究に取り組んでいきます。
この次世代施設園芸はオランダが一つのモデルになっています。オランダは以前から園芸農業国として有名ですが、EUが自由市場になった当時、極めて高い危機意識を持ち農業関係者が戦える農業、儲かる農業に変えるため、意識改革と事業改革を徹底して行い次世代施設園芸が発展しました。
その結果、アメリカに次ぐ農産物の輸出大国となる今日の地位を築きました。九州程度の面積しかないオランダが年間9兆円からの農産物の輸出ができる国になっています。
今回、埼玉県としても農林水産省のこの事業に手を挙げたところ、幸運にも採択をいただきました。
今後は、事業主体であるコンソーシアムの構成員となっている県、久喜市、イオンアグリ創造株式会社、イオンリテール株式会社、全農埼玉県本部、また生産者である埼玉次世代施設園芸トマト研究会の方々が一体となり、この成果をしっかりと県内の一般農家に広げることができるように頑張っていきます。