2月1日(水曜日)、さいたま新都心に開局した独立行政法人造幣局さいたま支局に併設された「造幣さいたま博物館」を見てまいりました。そんなことから、今日は貨幣の雑学について御紹介したいと思います。
日本の通貨の単位が「円」になったのは明治の初頭のことです。1871年(明治4年)5月に「新貨条例」が公布され、「円・銭・厘」という新しい単位が決定しました。「円」の由来には幾つか説がありますが、「当時のお金の形がすべて円形だったので名前も『円』になった」というシンプルな説が有力視されています。「銭」という単位は古くからありましたが、なぜ「文」や「貫」ではなく「銭」になったのかと言うと、アメリカのお金の単位「セント」の発音に合わせたという話もあります。発案者は佐賀県出身の大隈重信(おおくま しげのぶ)と言われています。
硬貨は年号が書かれている面が「裏」だそうです。年号以外にも「1」とか「100」というような数字が書かれていて、こちらが「表」のような気がしますが、実は「裏」になっているそうです。
お客さんが21枚以上の同じ硬貨で支払おうとした場合、店側は受け取りを拒否できるそうです。1回の支払いで同じ硬貨を21枚出した場合には、法律で保証した通貨として認められないため、お店側は受け取りを拒否してもよいことになっているそうです。時々、貯金箱一杯に貯まった10円玉を握りしめてお菓子を買いに来る子供もいると思いますが、そんな時は拒否しないでいただければありがたいと思います。
記念貨幣で支払う場合、店側は受け取りを拒否できないそうです。日本銀行券(紙幣)や補助貨幣(硬貨)は「強制通用力」といって、金銭の支払手段として強制的に通用する効力をもっています。このため記念貨幣であっても、店側は受け取りを拒否することができないそうです。ちなみに、日本で記念貨幣が発行されたのは、1964年の東京オリンピックを記念した1000円と100円の銀貨幣が初めてだそうです。記念紙幣は日本では今のところ発行されていません。
「お賽銭」には硬貨が良いそうです。硬貨を投げることによって「チャリーン」という音がする。神様に気付いてもらうためには、実はこの「音を鳴らす」というところに意味があると言われているそうです。どうしても願い事を聞いてもらいたいと奮発してお札を入れても、音がしないことで神様には気付いてもらえないのかとも思いますが、神様は何でも分かるからこそ神様ではないかと私は思います。