本日から、フィリピン共和国とタイ王国、インドネシア共和国を訪問します。
本県は、JICA(独立行政法人国際協力機構)の「草の根技術協力事業」を活用し、フィリピン共和国セブ州において「埼玉・セブものづくり人材育成プロジェクト」を平成25年度から実施しています。
このプロジェクトは、日本の「ものづくり」の考え方を現地の工科系大学生に伝え、フィリピンの製造業の発展に貢献できる人材を育てるとともに、優れた学生を日本企業に紹介し、グローバル展開に活用してもらうことを目的としています。
プロジェクトを通じて、ヒラリオ・ダビデ3世セブ州知事にはこれまで2回、本県を訪問いただいています。昨年の来県時に「是非セブに来ていただきたい」と御招待いただき、今回実現できることになりました。
今回の訪問では、本県とセブ州の間で「人材育成に係る覚書」を締結する予定です。県内にキャンパスを持つ東洋大学と芝浦工業大学の皆さんも同行され、それぞれ今後の交流促進のための協定を締結されます。今回の訪問を契機に、行政だけでなく大学、企業などの関係者に新たなネットワークが生まれ、本県とセブ州の間で様々な交流が進むことを期待しています。
フィリピンでは首都のマニラも訪問します。マヌエル・ロペス前駐日フィリピン大使をはじめとする要人の方々と会談し、本県のフィリピンにおける取組についてPRするとともに今後の交流促進に関して意見交換を行ってきます。
その後、タイを訪問します。タイでは10月13日(木曜日)にプミポン国王が崩御され、国全体が喪に服しています。イベントなどの自粛の動きがあるようですが、経済活動は普段どおり続けるようにという政府の方針もあることから、イベント性のあるものについては国民感情に配慮して中止するなど、行事を見直した上で訪問することとしました。
タイとは平成25年8月に工業省と「相互協力に関する覚書」を締結し、経済分野での交流を重ねてきました。今回はアチャカ・シーブンルアン工業大臣、ドーン・ポラマットウィナイ外務大臣にお会いし、今後の経済交流の促進について意見交換をしてきます。アチャカ大臣は平成25年当時、工業省の副次官として「相互協力に関する覚書」に私とともに署名された方で、今回は3年ぶりの再会となります。
また、日本留学生・研修生OBが中心となって設立した歴史ある経済団体である「泰日(たいにち)経済技術振興協会」や、同協会が運営する「泰日工業大学」を訪問します。泰日工業大学は日本企業と連携して日本型ものづくりの実践教育を行っています。県内からの進出企業が抱える「現地での人材確保」という課題の解決に寄与できるような関係づくりをしてきます。
その他、県内に本社のある日本伸管(にほんしんかん)株式会社の現地法人である日本伸管タイランドなどを訪問します。タイに進出している企業の皆さんに現状や課題などをお伺いし、今後の施策に生かしていきたいと思います。
最後に、インドネシアを訪問します。インドネシアは昨年に引き続き2回目の訪問です。
トマス・レンボン投資調整庁長官、ムハンマド・ルトフィーインドネシア商工会議所副会頭とお会いし、経済交流の活性化に向けて会談します。
また、日本語教育や日本式ものづくりの教育に取り組む現地大学を訪問し、現地での人材確保に向けた協力関係を構築するつもりです。さらに、二輪車を製造しているホンダの現地法人、ホンダアストラモーター社を訪問し、現地の課題について伺ってきます。
さらに「埼玉県インドネシアネットワーク」を立ち上げ、設立式を開催いたします。このネットワークは、県内からの進出企業や現地企業、関係機関等が交流を深めるための組織です。これまで中国、ベトナム、タイに設立しておりますが、今回新たにインドネシアに設立し、ビジネスマッチングの拡大につながることを願っています。
日程は、本日10月21日(金曜日)から10月29日(土曜日)までとなります。スケジュールがぎっしり詰まっているため、この期間のブログはお休みとさせていただきます。