三蔵法師(さんぞうほうし)が弟子を供に従え、幾多の苦難を乗り越え天竺(インド)を目指す物語「西遊記」を皆さん御存じだと思います。
41年前にドラマ化され、夏目 雅子(なつめ まさこ)さんや堺 正章(さかい まさあき)さん、西田 敏行(にしだ としゆき)さんなどが出演し大ヒットしました。その際、西田さんが演じたのが豚の妖怪「猪八戒(ちょはっかい)」です。

しかし、猪八戒は漢字で猪(いのしし)に数字の八(はち)、そして戒(いまし)めると書くのに、なぜイノシシではなくブタなのでしょうか。
御承じのとおり、もともと「西遊記」は中国の小説です。中国語で猪と書いた場合、イノシシではなく「ブタ」、「亥」もブタを表すそうです。ちなみに、イノシシは中国語では「野猪」と書くそうです。

古代中国からアジアに伝わった干支ですが、なんと中国をはじめ台湾や韓国などでは今年の干支は「イノシシ」ではなく「ブタ」とのことです。
諸説ありますが、干支が日本に伝わった当時、日本ではブタに馴染みがなかったため、イノシシになったともいわれています。

同じ干支でも、地域によって違いがあるのですね。
「猪突猛進(ちょとつもうしん)」といいますが、それぞれが目標に向かって突き進む1年にしていただきたいと思います。