このブログでたびたび取り上げております渋澤 健(しぶさわ けん)さんの「レター」で、感じるものがありましたので御紹介します。

9月10日号の「レター」は、ドリームムービー株式会社の上田 寛(うえだ ひろし)代表取締役社長の著書『最速で成功する脳の使い方』の内容について、書かれていました。

私もこの本を読みましたが、渋澤さんが一番気に入ったところは、普通の人は、何を「できるか・できないか」で行動判断する一方、成功する人は何を「やりたいか・やりたくないか」で行動判断するという部分だそうです。「成功者は、どこか超人的な感覚を持っていて、普通の人々が『できない』とあきらめているところを、『やりたい』という意志で成し遂げています。」このような表現で渋澤さんは述べておられます。

私も同感です。確かに学校の進路指導などでは、どの大学だったら入学できるか、できないかを基準に、先生たちは生徒の指導をします。本当は何をやりたいのか、そのためにどの大学、どの学部、あるいは大学以外でどこに進めばいいのか、などを指導するのが、本来の進路指導のあるべき姿なのかもしれません。

「できる・できない」という判断は、今の時点での「できる・できない」であって、将来のことは分かりません。「やりたい・やりたくない」という判断であれば、「やりたい」と思えば何事も苦痛ではなくなり、行動することができます。こうした考え方が教育の中でもっと浸透すれば、生徒も個性的な人間として生きる力が強く養成されるのではないかと愚考するところです。

渋澤健さんの御先祖であられる渋沢 栄一(しぶさわ えいいち)翁は、行動を起こすために「知る」ことは大前提であると指摘しています。無知で行動することは無謀です。ただ、知っているだけでは動かない。だから「好む」ことの方が大事であると言われています。好きという気持ちが湧くことで、好きな方向へ動き始めるからです。でも、好きという感情だけでは壁に当たったときに挫折するかもしれません。だから、「楽しむ」心のスイッチを常に入れておくことが最も大事であると唱えていたそうです。
さすがですね。