知事就任以来、「3S(スリーエス)」運動を展開してきました。3Sとは「スマイル」、「スピード」、「スピリット」です。公務員魂を持って、スピーディーに仕事をし、そしてサービスをしっかりやっていこうという運動です。
また、業務の改善について「もし県庁が株式会社だったらどうなるんだろう」という発想の下で行う「もし株」運動というものを展開してきました。
毎年、この「3S」運動や「もし株」運動では、それぞれの課所が検討して改善に取り組み、模範的な取組をした課所にはプレゼンテーションをしてもらっています。その上で、民間企業役員などの審査員が審査を行い、上位3つの取組を表彰するという全庁的な改善運動を展開しています。
そうした取組の中で、行政手続のスピードアップをとことんやったらどうだというアイデアが出て、標準事務処理期間の短縮を目指すこととしました。
企業が活動しやすい環境を整えるため、経済再生につながる許認可事務を対象とし、極力、事務手続きにかかる期間を短縮しようという運動です。
その結果、ピックアップした全171事務のうち、元々全国最短だった事務が20事務、新たに全国最短となった事務が11事務、最短とはいかないまでも短縮した事務が70事務で、短縮困難な事務が70事務という状況になりました。
平成25年度に75事務について調査したことがありました。この75事務のうち、全国最短の事務数が多かったのは秋田県で20事務、埼玉県は10事務で全国6位でした。
今回、171事務を対象に短縮に取り組んだところ、全国最短の事務数は埼玉県と秋田県が31事務の同数で全国1位となりました。
短縮した事例としては、スーパーから複数の業種の食品営業許可申請があります。これまでは許可を出すまでに11日かかっていましたが、共通するデータを連携させることなどで入力作業を簡素化した結果、7日でできるようになり全国で最短となりました。
埼玉県の職員数は47都道府県のうち対人口比で最も少なくなっています。同時に、行政手続のスピードアップによって申請者により便利な方法を提供するなど結構頑張っています。