経済協力開発機構(OECD)が発表した、2013年の加盟各国の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出割合に関する調査結果によると、日本は3.2%と7年ぶりに最下位を免れたものの、比較できる33か国中、ハンガリーの3.1パーセントに次ぐ32位にとどまりました。33か国の中で最も高かったのはノルウェーの6.2パーセント、次いでデンマークの6.1パーセント、ベルギー、フィンランド、アイスランドが各5.6パーセントで、北欧の国々が上位を占めております。

先の9月定例県議会において、教員の勤務時間に関する一般質問がありましたが、公的支出が少ないことのしわ寄せが教員の長時間労働として表れている側面もあるのかもしれません。

しかし、一方でOECDが実施する国際学習到達度調査(PISA)では、日本は読解力や科学的リテラシーで1位になるなど、世界でもトップレベルにあります。「日本の教員は、長時間労働で時間当たりの給料が少ないのによく頑張っている」というような評価もあるようです。

人工知能やロボットの時代を迎えようとしています。人間にしかできない能力を磨く教育の充実は、国の将来を左右するくらいに重要な課題といえます。OECD加盟国の中でワースト2位という事実を重く受け止め、教育の公的支出と教育の充実についてしっかりと分析してみる必要があると思われます。